フランス、ボルドー、ペサック・レオニャン地区にあるシャトー ラトゥール マルティヤックが、新しい白ワインをリリースする。1884年に植樹されたセミヨン種主体の畑からつくられるワイン。 ワイン名は グラップカップ Grapecap 1884。2021年が初ミレジムとなる。ボトルの形状も独特だ。
シャトー・ラトゥール・マルティヤックは、1953年のグラーブ格付けシャトーの1つで、赤ワイン白ワイン両方が格付けされている。20世紀初頭まで白ワイン専業に近いシャトーであったが、現在は白ワインよりも赤ワインの生産量が多い。
このシャトーは1871年、エドゥアール・クレスマン Edouard Kressmannが入手して以来、クレスマン家の所有が続いている。1884年に植樹した古いブドウ畑 Grapecapは、現在も丁寧に管理・保存されこの畑名Grapecapが新しい白ワインの名前になった。0.65haのブドウ畑には、セミヨン種96%、ミュスカデル種3%が植わっているが、それ以外にもユニ ブラン、フォル ブランシュ、ムロン ド ブルゴーニュ(ミュスカデ)、メルロー、ガメイ、シャスラ、メリエ サン フランソワといった品種が植わっている。特筆すべきは、この古い時代に植えられたセミヨンは、今日一般に流通しているセミヨンとは異なった香味を持つことだ。シャトーラトゥールマルティヤックは、その古いセミヨンから1990年代末にマサルセレクションを行って保存し、2000年代に様々なテストを行ったようだ。その成果ともいうべき今回のワインが、1884年から140周年となる2024年にリリースされる。
醸造・熟成は、樽とWINE GLOBE(ガラス製容器)。2021年ヴィンテージの生産量は僅か714本。良作年のみリリースされる予定で、2022年は生産されず、2023年もリリースされるかは未定。価格は1本150~200ユーロ。
2024年7月5日RVF誌の記事より RVF
2024年7月記